【杉山愛さんインタビューvol.2】ウィッシュリストが引き寄せた運命の出会い♡

Baby&Kids / Life style

プロテニスプレーヤーとして世界を舞台に活躍し、引退から8年経った現在では、結婚・出産を経て、「家族ができて最高にハッピーです!」と、とびきりの笑顔を見せる杉山愛(すぎやまあい)さん。

日本ではまだ少ない、プロテニスの女性コーチを目指し、2015年に入学した大学院をこの春、卒業したばかりの杉山愛さんに、育児と仕事の両立や、ママになっても一人の女性として輝き続けるための秘訣を伺いました。

【杉山愛さんプロフィール】
4歳でラケットを握り17歳から34歳まで17年間のプロツアーを転戦
グランドスラム女子ダブルスで3度の優勝
グランドスラムのシングルス連続出場62回は女子歴代1位
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位

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2021.05.17

——長年、プロテニスプレーヤーとして活躍されていた杉山さんですが、引退後に結婚・出産を経験し、女性として人生観に何か変化はありましたか?

引退するまでは、本当にテニス一本でやってきたんです。

テニスが大好きで、プロ選手は自分にとっての天職だと思っていましたから、それ以外のプライベートは、正直なところ何も考えられなかった。

もちろん、いつかは結婚してママになり、家族を作りたいという夢はもっていましたが、いざテニスを続けていると、だんだんと選手生命が伸びていき、終わってみたら34歳。

予定では、20代後半ですでに結婚・出産していると思っていたので、少し焦りましたね。

予定より遅くなってしまったけれど、今から結婚・出産を目指そうと考えた矢先、引退した2週間後に主人と出会いました。

——ラブストーリーの筋書きを聞いているかのような、まさに運命の出会いですね!

本当にタイミングが良かったんです。(笑)

付き合って2年後に結婚したのですが、そこからなかなか妊娠できなかったり、流産をしてしまったり。

人生、すべてが順調にいくわけではないんだなと、身をもって感じましたね。

いろいろなことがありましたが、それを乗り越え、40歳で念願の出産も経験でき、今はこれ以上ないというほどにハッピーです!

——着実に人生のステップを歩みながら、幸せを掴んでいらっしゃいますが、自分の夢や目標を実現するために、意識して実践していることがあれば教えてください。

引退した直後は、心にぽっかりと大きな穴が空いてしまったような状態で、これからやりたいことが全く見えない、かなり苦しい時期もありました。

幸い、お仕事のオファーはいただいていたので、時間的には忙しいのですが、私はいったいどこに向かっているのだろうって。

やはり、それまで選手として「世界◯位になりたい」、「この大会に出場したい」といった具体的な目標を掲げ、努力を重ねるような日々を過ごしてきただけに、行き先の見えない中でがむしゃらに頑張ることに心地悪さを感じたんですね。

この状況を打開するために、今やりたいことを書き出してみようと「ウィッシュリスト」を作ることにしたんです。

どうせ書くのであれば、なるべく多い方が良いと思い、まずは夢や目標を100個書き出してみました。

——すごいですね!なかなか100個も書けないような……。

実は、書き始めて最初に手が止まったときには、30個くらいだったんです。

そのとき私は34歳で、これからの人生のほうがきっと長いだろうに、30個しかないの!?いくらなんでも少なすぎる……と、少し呆然としてしまいました。

そこから小さい目標も書き加えていき、最後には100個以上になったんです。

書くという作業は、選手時代から好きでやっていたことでもありました。日記を綴ったり、トレーニングの記録を書いてまとめたり。

そうすることで頭の中が整理され、自分の中で新たな気づきがあったりもするんですよ。

——ちなみに、「ウィッシュリスト」に書いた当時の1番の夢は何だったんですか?

リストの1番上に書いたのは「結婚」でした。そして2番目が「出産」だったんです。

年齢的にも順番通りに叶えたいと思えば、急がなければと思いましたね。なので、この先の10年は仕事よりもプライベートを優先しようと、その時間を確保できるように動き始めました。

リストによって、明確な目標とそれに向かうための手段がより具体的に見えてくるようになりました。

——順調に願いを叶えている姿を拝見すると、「ウィッシュリスト」には引き寄せの効果がありそうですね。

それとともに、杉山さんのチャームポイントである明るい笑顔も、幸運を招く秘訣のカギなのでは?


この笑顔は、選手時代に培ったひとつの能力と言えるかもしれません。

例えば、ダブルスの試合で他の選手とパートナーを組むときに、2人の間のムードを盛り上げるため、自分から相手に笑顔を向けるように心がけていましたから。

今でも、まわりを明るく照らせるよう、常に笑顔でいたいなと思っています。

——家族も、ある意味ではひとつのチームですよね。杉山家のムードメーカーは、やはり愛さんなのでしょうか?

我が家では、私よりも主人だと思います。(笑)

私は意識しないとできないのですが、主人は素がムードメーカー。

もともととても明るい性格なので、私も、周囲にいる友人や知人たちも、彼の明るさに自然と笑顔を引き出してもらっています。

——杉山さんは、言葉や考え方など、ライフスタンスがとてもポジティブですが、辛いことや嫌なことが起こったときには、どのように気持ちを立て直していますか?

私は、普段の生活の中で起きることすべてに意味があると考えています。

もしも嫌な出来事が起こったとしても、「これは何かのサインかもしれない」と自分の最近の行動を見つめ直してみるなど、何事もポジティブな方向に考えて、前に進みます。

人生には浮き沈みがつきもので、良いことも悪いことも、ずっと続くわけではありません。

いずれトータルで見たときに、帳尻が合ってくる気もするので、物事の捉え方を工夫して、今を明るく楽しむようにしています。

杉山愛さんと同じように100個……とまではいかなくとも、「ウィッシュリスト」の作成は自分の人生のこれまでとこれからを改めて考える良い機会となるのではないでしょうか。

インタビューのvol.3では、不妊治療、そして出産についてお伺いします。お楽しみに♡

インタビュー・文|中山理佐
撮影|細谷 聡 (MetroSpace Inc.)

撮影協力:神南軒

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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