妊娠中に歯医者に行っても大丈夫?妊婦さんの歯科治療とお口の健康

子育て・ライフスタイル

「妊娠中って歯の治療をしても大丈夫なの?」という疑問をお持ちになったことはありませんか?

「出産後はしばらく歯医者さんに行けないかもしれないし、出産前に行っておきたい!」と思っても、麻酔やレントゲン、お薬などが大丈夫か心配になってしまう妊婦さんも多いのではないでしょうか。

実際妊娠中に歯科医として働き、患者として治療も受けた私が、妊娠中の歯科治療やお口の健康についてお伝えします。

妊娠中のお口の健康①妊娠したら赤ちゃんに栄養を取られるって本当?

「妊娠すると、お腹の赤ちゃんに栄養をとられて、歯がボロボロになる」と聞くことがありますが、そんなことはありません。赤ちゃんはママの分の栄養まで横取りすることはないのです。

妊娠中は、つわりで歯ブラシすら口に入れられなくなって歯磨きができなかったり、ホルモンの影響で嗜好が変わり、甘いものをよく食べるようになったりと、妊婦さんはいつもより虫歯や歯周病になりやすい状態に。

また、歯周病菌には色々な種類があって、女性ホルモン(エストロゲン)が大好きな菌がいます。妊娠中は女性ホルモン値が高くなるので、歯周病にかかりやすくなってしまうのです。

妊娠中のお口の健康②歯医者さんで治療を受けてもいいの?いつまで?いつから?

基本的に歯科治療を受けてはいけないという時期はありませんが、胎児に影響を及ぼす可能性が大きくなる妊娠初期や、お腹が大きくなり、仰向けで寝る事が苦しくなってくる妊娠後期は、緊急を要する時以外は避けた方が安心です。妊娠17週~30週が良いでしょう。

安定期であれば、通常の歯科治療は問題なく受けられます。しかし無理しないよう、時間も短く軽めの処置で留めておくようにしましょう。

また、以下のことにも注意して診療を受けましょう。

・妊娠中に歯医者さんにかかる場合は、念のため母子手帳を持参する。
・つわりなどで体調が良くない場合は、無理せず日にちをずらしてもらう。
・楽な姿勢で治療を受け、姿勢が辛くなってきた時は遠慮なく伝える。
・産婦人科の担当医に注意を受けている事があれば、歯科医師にも伝えておく。

妊娠中のお口の健康③妊婦さんでも大丈夫!レントゲン、麻酔注射、歯のホワイトニング

歯のレントゲンは、子宮から離れた場所ですので、赤ちゃんへの影響はほとんどないと考えられます。

150枚以上のレントゲン撮影をしても1年間に浴びる自然放射線量の方が多いくらいですし、実際のレントゲン撮影では腹部に防護服を着けますので、ほぼ100パーセント放射線をカットできると言われています。むしろレントゲンを撮らないことにより正確な診断ができずに、的確な処置が行なえない方が心配です。

歯科治療の麻酔は局所麻酔という患部だけに作用するもので、使用する麻酔薬も少量。麻酔を打った部分で分解されてしまうので、胎盤を通して麻酔が送られたり、母乳を通して赤ちゃんの体内へ届いてしまうといったこともありません。

痛みを我慢することによるストレスの方が、母体にも胎児にも良くないのではないでしょうか。

歯のホワイトニングも、使用する薬や光にはなんの問題もありません。最近では授かり婚も多く、妊婦さんが結婚式のためにホワイトニングをすることは珍しくありません。

私も実際、妊娠中に歯科治療を受けました。レントゲンを撮り、麻酔をして、お薬を飲み、ホワイトニングもしました。妊娠中だからと我慢せず、適切な時期に適切な治療を受けましょう。

妊娠中のお口の健康④気をつけた方が良い歯科治療は?

妊娠中の方は、抜歯を含め、外科的な歯科治療は避けた方が良いでしょう。短期間ですが抗生剤や鎮痛剤などの投薬が必要となるからです。

母体と胎児への影響を考えると出来ればお薬は飲まない方がよいと思いますが、必要な場合は医師が比較的安全なものを選びます。

投薬に関しては、妊婦さんが通っている産婦人科の先生に確認してから使うようにしているはずです。お薬が処方されたら、自己判断でやめたりせずにきちんと飲みましょう。

親知らずなど妊娠中に痛くなるリスクがあるものは、なるべく妊娠を意識した時に治療を済ましておくことをお勧めします。

妊娠中は虫歯や歯周病になりやすいものです。特に妊娠前から歯周病にかかっていた方は症状がさらに進行してしまう可能性があります。重度の歯周病は、早産や低体重児出産のリスクを高めるというデータもあります。

パパとママのお口の管理を行うことで、生まれたお子さんのお口の環境を整えることができるとも言われています。妊娠を意識した時や結婚を意識した時に、ぜひお二人でお口のケアを見直してみてはいかがでしょうか。

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