アドバンスケアプランニング(ACP)ってなに?
アドバンスケアプランニング(ACP)という言葉を聞いたことはありますか?
ACPとは、病気になっても自分らしく前向きに、自分の望む人生や生活を送るために、患者自身とその家族、そして医療従事者が治療について一緒に考えること。
主に、がん医療に携わる医師や看護師の間で、ここ数年の間に少しずつ広がってきた考え方です。
まだまだ一般的とまでは言えないものの、広島県では、地域をあげてACPに取り組むなど、だんだんと注目を浴びるようになってきたんです。
かつてACPは、予後不良の患者に対し、終末期医療やエンディングノートなどに近い意味で使われることもありました。
しかし最近では、患者自身が納得し、前向きな闘病生活を送るために、病気の初期段階から積極的にACPを取り入れるシーンも増えてきています。
アドバンスケアプランニングで「自分らしく前向き」に治療に取り組む!
病に冒されると、だれでも希望を見失ってしまったり、治療が医師任せになってしまうこともあるでしょう。
けれど、病気になっても、叶えたい願いや譲れない思いは誰にだってあるはずです。
「10月の子どもの運動会が見たい」と願うのならば、その日程に合わせて、入院や手術のスケジュールを組む。
「ご飯を美味しく食べたい」と願うのならば、味覚障害の副作用が出やすい薬の使用は避ける。
ACPを通じて、患者の願いを叶えながら治療を行うことは、決して不可能ではありません。
実際に、「病気のために生活の全てを制限し治療に取り組んだ場合」と、「病気になっても自分らしく前向きに、できることは制限せずに生活をした場合」とでは、後者の方が治療成績がよかった、という研究結果も出始めているそうです。
自分や大切なだれかの「もしも」の時のために……
たとえば、幼い子をもつ4yuuu!世代の私たちママが、病気になってしまったとき……。
「できるだけ子どもの側にいたい」という願いが生まれるのは、当然のことですよね。
病気だからといってその願いを諦めず、目標に向かって、医療従事者との二人三脚で治療に取り組むACP。
前述の通り、ACPは、医療従事者の間でも一般的とまでは言えない現状があります。
けれど、自分や大切な人のもしものときのためにも、ぜひ知っておきたいキーワードなのではないでしょうか。
がん医療を中心にじわじわと広がりを見せている、アドバンスケアプランニング(ACP)についてご紹介しました。
今では当たり前になったインフォームドコンセントやセカンドオピニオンのように、きっとこれから広がっていくのではないでしょうか。
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