野菜嫌いな子どもに「食べさせる?」「食べさせない?」ママのジレンマ
「野菜」に関して、ママたちの行動は大きく分かれます。
1つは、味や外観などを試行錯誤して「食べさせる派」。もう1つは、大きくなったら食べられるようになるはずだから、今食べなくても大丈夫!という「食べさせない派」。
どちらかが善でどちらかが悪というわけではありませんが、”味覚を育てる”という観点から見ると、嫌いだからといって食べさせないのは、あまり賛成できません。
好きなものばかりを食べてしまうのを容認してしまうと、今はいいのですが、将来的に栄養に偏りがでてしまい、病気にかかるリスクを高めてしまうことにも繋がるからです。
「食べさせない派」のママに話を聞くと、「無理に食べさせようとするのが疲れる」「食べさせようとしても成功しない」ということから、「もう無理に食べさせなくてもいいのでは?」と思ってしまうようです。
私にも子供がいますので、そう思われるママの気持ちも、とても良くわかります。
しかし、ここで諦めてしまっていいのでしょうか?
子育てにおいて、「あの時ああしてあげればよかったな」という後悔ほど、後味の悪いものはありません。
もし、普段の習慣を少し変えるだけで、子どもが野菜を食べてくれるようになるアプローチ法があったら、どうでしょう?
個人差があるので、1度で野菜を食べるようになる子もいれば、続けることで食べられるようになる子など様々ですが、食べる意欲を刺激するアプローチ法なので、野菜以外のことへの応用も効きますよ。
今回は、野菜嫌いを克服させる3つのステップ<毎日の習慣編>をご紹介していきます。
<野菜嫌いを克服させるステップ1>言葉かけ
野菜嫌いを克服させる方法の1つ目は〈言葉かけ〉です。
好き嫌いが出始める2歳という年齢は、男の子、女の子で興味の対象が移行していく時期でもあります。
男の子は「戦隊もの」「トミカ」など、女の子は「プリンセス」や、「自分」に興味がでてくる子も多い年代です。
男の子には、
「知ってる?実は、ジュウオウジャーは、戦う前に必ず野菜を食べて、筋肉モリモリにしてるんだよ。」
「お肉と野菜の力が合体して、敵を倒す力が生まれるんだよ!」などの言葉かけが、有効です。
女の子には、単純ですが、
「野菜食べるとキレイになれるよ。」
「野菜には、お肌をキレイにしてくれる魔法の成分が入っているんだよ。」
「アナ(アナと雪の女王のプリンセス)も野菜大好きなんだよ。」などの言葉をかけると良いでしょう。
すぐに効果がある子もいれば、そうでない子もいますが、ママは諦めずに、ずっと言葉をかけ続けるようにしてくださいね。
そして、一口でも食べられたら、思いっきり褒めてあげましょう!
「頑張ったね~。これで、筋肉モリモリで敵を倒せるね!」
「頑張ったね~。お肌とってもキレイだよ。プリンセスみたいだよ!」
この時、食べないからと言って、怒ってはいけません。気長に、ポジティブな言葉をかけ続けてあげることが大切です。
<野菜嫌いを克服させるステップ2>絵本
好き嫌いを克服させる方法、2つ目は「絵本」です。
言葉の発達や、親子間のコミュニケーションの構築など、様々なメリットがある絵本ですが、野菜への興味関心を育てるツールとしても、有効です。
なぜなら、好き嫌いをなくす上で重要とされている、食経験の幅を広げてあげることは、絵本でもできるからです。
オススメの絵本の1つとして、さくらともこさん作の「ピーマンマンのいただきますっていえるかな?」をご紹介します。
お菓子ばかり食べているピーマンマンが、バイキンキングにマントを奪われてしまうところからはじまる物語。
どうしてバイキンキングに負けてしまったのか、どうしてご飯をバランスよく食べないといけないのかを、ピーマンマンのストーリーを通して、わかりやすく説明しているので、小さな子どもにもすんなりと理解できることでしょう。
好き嫌いしないで食べたことで、ピーマンマンはパワーアップ!
最後に、得意の「ピーマンピカピカビーム」でバイキンキングを倒すところは、ママも一緒に「シュワッチ」のポーズで、元気よく、やっつけてあげましょう。
親子で楽しみながらバイキンキングを倒すことで、野菜に対する距離感がぐんと近くなります。
野菜はお友達、楽しいものという気持ちを育むのに、絵本はとても有用なツールです。ぜひお試しになってみてくださいね。
<野菜嫌いを克服させるステップ3>一緒に食べる
食事中、子どもだけご飯を食べさせて、自分は他の家事をしている、というママはいらっしゃいませんか?
料理・洗濯・掃除……ママの仕事には、終わりがありませんよね。子どもがご飯を食べていることをこれ幸いと、あれこれやってしまうという気持ち、よくわかります。
しかし、この行動、好き嫌いをなくすためには、絶対にやらないでほしい習慣なのです。
逆の立場だったらいかがでしょうか?
自分1人だけご飯を食べて、一緒に食べたい相手が他のことをしている状況は、大人でも嫌なもののはず。
大好きなママが隣にいて食事をする、それだけで、食欲も増すというものです。
好き嫌いをなくすためのもう1つのポイントは、ママも、子どもと同じものを食べることです。
子どもが苦手な野菜を、「食べてみたいな」という気持ちになるように、大げさに、美味しそうに食べてみましょう!
「美味しい~!」「こんな美味しいもの、食べなくていいの?えーざんねん!」といった風に、女優さながらに言ってみるのもいいですね。
子どもだって、隣の芝生は青くみえるもの。何だろう?ちょっと食べてみたいな、と思わせたら、ママの勝利!
子どもの好きなぬいぐるみなどがあったら「がんばれ~!」「あむあむあむ。あーおいしい!」と応援して、一緒に食べるマネをしてあげるのも有効ですよ。
ちょっとした毎日の習慣を変えることで、子どもの野菜嫌いを克服させる3つの方法をご紹介しました。
子どもの野菜嫌いを克服するため、特別なものがいらない<言葉かけ>からスタートしてみてはいかがでしょうか。
次回は、野菜嫌いを克服させる<味付け>について、ご紹介していきます。
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