「子どもがおもちゃを貸せない…」そんな時に親が気を付けたいこと

子育て・ライフスタイル

以前お伝えさせていただいた『「おもちゃを貸してあげられない」そんな子に効く魔法の言葉とは』の記事では、子どもへの声かけについてご紹介させていただきました。

今回は、「どうして貸せないのか」という子どもの気持ちを想像し、私たち親が普段どんな対応をしてあげたらいいのかをお伝えしたいと思います。

「子どもがおもちゃを貸せない」時、親が気を付けたいこと《子どもの気持ちを想像しよう》

兄弟の上の子やお友達にとって、どうしても貸せないおもちゃって、ありますよね。お誕生日にもらった念願のプレゼントや、大事に集めている物など、いくら諭されても貸せない物もあるはずです。

私たち大人にも、誰にも触られたくないほど大切な物がありますよね。私たち大人は、時と状況と相手によって、自分の大切な物を貸すこともできます。それは、相手が自分の大切な物をわざと壊したり盗んだりしないことを人生の経験として知っているからです。(もちろん、例外も残念ながら世の中にはありますが)

しかし、まだ経験が浅い子どもにとっては「壊されるかもしれない」「二度と返ってこないかもしれない」と感じてしまう場合もあります。

"自分の大切な物を貸す"ということが、どれだけ不安なことなのか。子どもの立場になって想像してみると、子どもへの声かけの仕方も変わってくるのではないでしょうか。

「どうしてもこれは貸せない…」という時は、子どもの気持ちを大切にしてあげましょう。物を貸せないことは、自分と他人の境界がハッキリとしてきた証拠ですし、所有欲・独占欲は、人として持っている当たり前の欲求です。

「自分の大切な物を守りたい」という気持ちを否定せず、まずはママが、その気持ちに味方してあげましょう。そして、根気よく「あれはお兄ちゃんの大事な大事なおもちゃだから、勝手に触ったらダメだよ。他のおもちゃで遊んでいようね。でも、お兄ちゃん優しいから、もしかしたら今度貸してくれるかもね。」と、上の子にも下の子にも聞こえるように伝え続けてあげましょう。

また、「お友達は優しいから取ろうとしないよ。壊したりしないよ。大丈夫。一緒に遊びたいだけなんだよ。」と、お友達や下の子の思いを代弁して渡すことで、安心させてあげる声かけも有効だと思います。

こうしたお友達や兄弟との様々なやり取りの中で、「おもちゃを貸しても、ちゃんと返ってくるんだ」という経験の積み重ねを経て、次第に自らおもちゃを貸してあげられるようになるのでないでしょうか。

「おもちゃを貸してあげられない」そんな子に効く魔法の言葉とは

「子どもがおもちゃを貸せない」時、親が気を付けたいこと《ママも「子どもがママのものを借りること」を許してあげよう》

普段、私たちが気をつけたい大切なポイントは、親もきちんと子どもに物を貸してあげること。

ママが、子どもが触ろうとする物や貸して欲しい物を、全て「触っちゃダメ!」「触らないで!」と普段から言っていると、子どもも同じように『人に自分の物を貸すことは不安なこと・嫌なこと』と認識してしまいますし、そんな状態でママに「弟やお友達におもちゃを貸してあげなさい!」と言われても、なかなか納得できませんよね。

自分が許してもらえなかったことを他の人に許すことは、なかなか難しいものです。本当に触って欲しくない物は、子どもの手の届かない所にしまう、子どもがいない時に使う、などの工夫が必要です。

または、「これはママの大事な物だからダメだけど、これなら使ってもいいよ」など、代替案を出すことで、子どもの気持ちが収まることもありますよ。

「子どもがおもちゃを貸せない」時、親が気を付けたいこと《子どもにも感謝を伝えること》

もう一つ、大切なポイントがあります。それは、きちんと子供の前で感謝の気持ちを表すこと。

普段からママやパパが、周りの方や子どもから物を借りた時に、「ありがとう」ときちんと感謝を述べましょう。特に子どもに対しては忘れがちですが、きちんと感謝の気持ちを伝えることはとても大切です。

そして、貸した物が返ってきた時に、「どういたしまして」「お役に立てて良かった」と相手と気持ち良くやり取りする姿を見せることで、自然と子どもにも、物の貸し借りの時のマナーなどを伝えることができるのではないでしょうか。

「子どもがおもちゃを貸せない」時、親が気を付けたいこと《優しい子になって欲しいなら…》

子どもに「他者への優しさや思いやりを持って欲しい」と願うパパママは、たくさんいらっしゃると思います。

その思いから、「小さい子に優しくしなさい」「お兄ちゃんなんだから、あなたが我慢しなさい」と言ってしまいがちです。しかし、「優しくしなさい」という言葉は、自分が優しく扱われ、自分の気持ちを大切にされて初めて、子どもの気持ちに届くものだと思うのです。

「お兄ちゃんになったから」「お友達ができたから」といって、急に思いやりを持ったり優しい行動ができるようになるわけではありません。

"親に怒られるから優しくする"のではなく、子どもに自主的に優しい行動や気持ちを持って欲しいのであれば、まずはその子の気持ちに共感したり、気持ちに寄り添うことで、その子の心が優しさで満たされていることが必要なのではないでしょうか。

貸してもらえた喜び、優しくしてもらった喜びを知ることで、自分が貸す側になった時、相手に喜びが生まれることを理解してくれるのだと思います。

「子どもがおもちゃを貸せない!」そんな時に、親が気を付けたいことをお伝えしました。

スムーズに貸し借りができるようになるまでには、経験と時間が必要です。物の貸し借りだけでなく、全てにおいて言えることは、まずは子ども自身が「自分が大事にされている」という自信を持ち、子どもの心が自己肯定感で満たされていることが、他者に優しくするために大切だということです。

「お兄ちゃんなんだから」とその場で我慢を強いる声かけよりも、自然と自分から周りの人に優しさを分けられるような声かけができたらいいですよね。優しい声かけが子どもの心に注がれ、溢れ出した優しさや思いやりは、シャンパンタワーのように周りへと広がっていくのだと、私は思うのです。