【お悩み相談】住宅ローンを考えているけれど……万が一の時ってどうなるの?
家のローンを考えています。
住宅ローンは、もしも名義人が亡くなってしまった場合、返済しなくて良いという友人もいれば、借金は相続されるから、子供にローンが……という友人もいて、悩んでいます。
もしも夫が不幸にあってしまった場合、どうなるのでしょうか?
(34歳・主婦)
【弁護士の回答】ローンや相続についてご説明いたします。
家のローンは、家の購入代金を銀行等の金融機関が一括で支払ってくれ、この代金を買主が利子つきで、金融機関に分割返済していくというものです。
これは法的には、金融機関から「お金を借りて家を買う」ということですから、金融機関に対する借金ということになります。
相続は、預金や現金といったプラスの財産を引き継ぐのと同時に、借金等のマイナスの財産も引き継ぐ制度です。
したがって、仮に相続をする場合には、ローン等の借金も相続人に引き継がれるのが原則です。
通常の借金・ローンであれば、相続放棄をして「支払いません」とするか、他の財産も引き継ぎたいので「借金も引き継いで支払います」とするのか、いずれの方法を選択せざるを得ないことになります。
「団体信用生命保険」をご存知ですか?
ただし、家のローンについては、「団体信用生命保険」という保険制度があります。
この保険に加入していた場合は、ローンを組んだ本人が死亡した場合、そのローンがなくなる仕組みになっています。
もちろん、死亡してほしくないのが当然ですが、万が一の不幸でローンを組んだ夫が他界したような場合には、ローンがなくなりますので、「ローンが払えずに困る」とか「家が奪われて住むところがない」といった最悪の事態に陥る心配がありません。
したがって、この保険に加入していれば、万が一夫に不幸があった場合でも、「ローンなしの持ち家」が相続人にしっかり確保されることになります。
今回は、「家のローン」について解説させていただきました。
家は大きな買い物なので、ローンを組む際には、将来のことや今後の生活設計を踏まえて、慎重に対応することが大事ですね。
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