【弁護士が答えるママのお悩み相談】「騒音」で隣人に訴えられたら?

子育て・ライフスタイル

ママのお悩みに、現役弁護士がお答えするコラム。

日常の何気ない疑問や不安を、弁護士に相談してみませんか?読者の皆様のお悩みを、法律の観点から解決いたします。

今回は、騒音でお隣りの人から注意されてしまったという主婦の方からの相談について、回答します。

【お悩み相談】マンションで隣人から苦情が……追い出されてしまうのでしょうか?

マンションに住んでいるのですが、数回、お隣の方から騒音の注意をされてしまいました。

防音マットを敷くなど工夫をして気を配っていますが、もしもこの先、騒音で訴えられてしまったら、どうなってしまうのでしょうか?

(35歳・主婦)

【弁護士の回答】慰謝料を支払わなければならない可能性は低いでしょう

ご相談ありがとうございます。弁護士の篠田恵里香(しのだえりか)です。

防音に配慮したうえで、音の大きさや頻度、時間帯等に気をつけていれば、基本的にはお悩みのように「訴えられて負ける」ことにはなりにくいと思います。

しかし過去には、上の階の子供の足音がうるさいということで、下の階の家族が上の階の家族を訴え、慰謝料が認められたケースもあります。

法的には、ご近所の騒音トラブルには、「受任限度論」という考え方が用いられています。

「受任限度論」とは

受任限度論は、

「社会通念上我慢の限界を超える場合に限って損害賠償(慰謝料)請求を認めよう」

という考え方です。

やはり「音を出さずに暮らす」ことはできない以上、ご近所同士の間では「一定の騒音はお互い様」ですよね。

「音の大きさや内容」「時間帯、頻度、時間の長さ」に加え、「相手方が騒音防止策をとるなど誠実に対応したか」などを考慮し、「受忍限度を超えているか」を判断するのが裁判所の考え方です。

相談者の方のように、防音マットを敷いたり、迷惑をかけないように配慮しているのであれば、基本的には慰謝料請求が認められる可能性は少ないでしょう。

逆に、注意されても意に介さず、不誠実な態度で音を出し続けたような場合は、訴えられて負ける可能性が出てきます。

誰もが迷惑するような爆音を出していたり、マンションの規約や賃貸借契約に違反しているような場合は、マンションの強制退去という話も出てきます。

しかし通常は、お悩みのように騒音を理由に退去させられるような事態にはならないでしょう。

ご近所トラブルの典型例は、やはり「騒音トラブル」ですね。

次回のコラムでは、騒音のご相談のなかでも多いものの一つ、「ピアノの練習」についてのお悩みにお答えいたします。

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