医者さん「なぜ何回も通わないといけないの?」理由がちゃんとある!

子育て・ライフスタイル

なぜ、歯医者さんって、あんなに何回も通わないといけないのでしょうか。

「来週また来てください」と言われたら、行くしかないのですが、忙しいママにとっては大変ですよね。

「ちょっとずつではなく、一回で終わらせてくれればいいのに……」と思ったことはありませんか?

今回は、歯医者である私が、上手な歯医者さんの通い方をご紹介します。

なぜ、何回も歯医者へ通わないといけないの?

「なぜ、歯医者さんへ、あんなに何回も通わないといけないの?」

「治療に行く度に、次回の予約をするけれど、なかなか治療が終わらない。」

「一回で終われば、その分、治療費も安く済むはずなのに!」

というお声をよく聞きます。みなさん、不満に思いつつ、通っている歯医者さんにはなかなか言えないようです。

何度も通うので、”歯科治療は高い”と思われる方も多いでしょうが、日本は、世界にも誇れる医療保険制度に守られています。

患者さんの窓口での負担はとても少なく、日本の歯科医療は、品質・値段共に、世界でもトップクラスなんですよ。

〈通院が必要な治療〉と〈すぐに終わる治療〉の違いとは?

一番通院回数が多く、期間が長引くのは、「根管治療」と言われる、いわゆる根っこの治療です。感染してしまった歯の根の空洞を消毒して、無菌にする処置です。

完全にキレイになり、さらに症状がなくなるまで、数日置きに薬を交換する処置を行います。

この消毒処置の回数は、歯の状態によって異なり、症状によっては1年がかり……という場合もあります。

痛みもないのに何回も通うことになり、薬の交換だけなので、処置はたったの5分で終わります。

「一体、何をしているのかわからない。」と、途中で治療を中止してしまう方も、実際には多いのです。

しかし、この処置を充分にしないと、歯に被せ物をした後から炎症がぶり返して、腫れや痛みが起こることがあります。この時期は、頑張って治療に通ってくださいね。

歯周病治療も、様々な検査や処置を行う関係上、治療回数は、最低でも7~8回かかってしまいます。

削って詰めるだけの小さい虫歯は、比較的、治療回数が少なくて済みます。

何度も通わされる訳は〈日本の保険診療〉に!

保険診療には、細かいルールがあり、それに忠実に治療を行うと、1回の治療には制限が出てきます。

これは、たくさんの方に、平等に医療を提供するためには、仕方ないことなのです。

決して、歯医者さんが儲けようと、通院回数を増やしている訳ではありません。保険診療で決まっているのです。

「歯石取りだけなのに1回で終わらなくて、また来週も来てくださいと言われてしまった。」、「どうして歯石取りに何回もかかるの?」と、言われることもよくあります。

これも、保険診療のルールなのです。

保険では、口の中を《右上・上前歯・左上・左下・下前歯・右下》の6つのブロックに分けて考えるのですが、歯石取りで1回に算定できるのは、この中の3ブロックまでと決められています。ですので、歯石取りだけで最低2回はかかってしまうのです。

そして、基本的なルールですが、病名が付かないことには、保険診療を受けられません。

病気の治療、というのが大前提です。したがって、歯並びを整える矯正治療には、保険が使えません。

患者さんにとっては、単純に歯石取りをするだけだとしても、「歯肉炎」などの病気の治療という考え方に基づいて、数々のステップを踏まないといけないのです。

1回で治療を終わらせる方法ってあるの?

「長い時間がかかってもいいから、1日で治療を終わらせることはできないの?」というご質問にも、お答えしましょう。

もちろん、症状によって治療回数がかかるものもありますが……、できます!ただし、保険は使えません。

実際に、以前、私が働いていたクリニックでは、半日掛かりで何本もの歯を治療して、一回で終える、という事例もありました。

保険治療ではなく、自費診療にはなりますが、希望があれば、対応してくれる歯科医院はたくさんあります。

普段、海外で暮らし、日本に帰ったときの限られた時間で治療をする方も、珍しくありません。

とはいえ、「治療を1回で!」と主張する方の多くは、普段から歯のお手入れをされていなかったり、ほとんど歯科医院に行かないという方が多く、虫歯や歯周病が進行しているケースが目立ちます。

かかりつけの歯科医を持って、定期的にチェックを受けることが、一番費用対効果が高く、治療回数も少なくて済む方法なのではないでしょうか。

いかがでしたか?「なぜ何回も通わないといけないの?」という疑問に、歯医者の立場からお答えしました。

保険診療にまつわる少しややこしいお話でしたが、わずらわしい歯科治療に悩まされることのないように、痛くないときに、しっかりと歯科医院でチェックを受けてくださいね。

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