【お悩み相談】子どもがピアノを練習していたら苦情が……辞めるしかない?
子供がピアノを習い始めました。夕方に練習させているのですが、お隣さん(一軒家)から苦情がきました。
もしも騒音トラブルに発展してしまったら、ピアノは辞めさせるしかないのでしょうか?
(30代・主婦)
【弁護士の回答】通常の範囲であれば法的に問題となることはありません
弁護士の篠田恵里香(しのだえりか)です。今回は、騒音トラブルに関するご相談です。
ピアノの上達には練習が必要である以上、一定のピアノの音が漏れてしまうのは、やむを得ないと言えます。
ただし、ピアノの音が相当大きくて、夜間もしょっちゅう弾いている、注意されても謝らない……といった迷惑な事情が重なれば、訴えられて負ける可能性は出てくるでしょう。
この場合も、「受忍限度を超えるような音の出し方をしない」ように配慮することが大事です。
行政の注意を押し切って音を出し続けたりした場合には、条例違反となったり、不用意に爆音や不快な音を出し続けた場合には、慰謝料の支払い義務を負うこともあり得ます。
しかし、近所に配慮しながら昼間にピアノを弾く程度であれば、通常は法的に問題は生じません。
防音の設備を備えることも、法的に問題になりにくいための一つの方法です。
トラブルは「人間関係」の問題
今回のような騒音の相談のみならず、ご近所トラブル全般に言えることですが、トラブルが泥沼化するのは、やはり「人間関係」の問題が大きく関わります。
仮に注意されてしまった場合は、真摯に受け止めましょう。
「午後○時以降はピアノを弾かないようにします」
「どうしてもの場合には、迷惑にならないようペダルで音を小さくします」
などとコミュニケーションを取ることが、一番の解決策と言えるでしょう。
普段から、しっかり言いたいことが言える関係を作るということも、大事なのかもしれませんね。
いかがでしたでしょうか。
今回は、ピアノの練習でお隣さんから注意されてしまったケースの相談について、解説しました。
日頃から良好なコミュニケーションを取って、お互いに気持ちよく過ごせる環境づくり、関係性づくりを心がけるようにしましょう。
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