「お米って太るんでしょ?」マイスターが教える《正しいお米の知識》

子育て・ライフスタイル

ライフスタイルの変化やサプリメントの活用に合わせて、どんどん変わりゆく日本の食事情。

そんな中、当たり前に私達の主食として受け継がれている「お米」の大切さを、沖縄在住のお米マイスター、渡久地奈々子がお伝えします。

第一弾は、「お米って太るんでしょ?」という疑問についてです。

お米などの炭水化物を抜くダイエット方法が流行っていますが、そのデメリットも併せて解説します!

【お米は太る?】炭水化物抜きダイエットの体への影響とは……

腸を美しく保つために、実はお米(炭水化物)が必要だということをご存知でしょうか。

簡単に説明すると、腸内で悪玉菌を増やす素となるのが「たんぱく質」、そして善玉菌を増やす素になるのが「炭水化物」。

そのため、お米(炭水化物)抜きダイエットを続けていくと腸内の善玉菌が減っていき、悪玉菌が繁殖してしまうことに繋がります。

便秘を引き起こしたり、老廃物を腸内に滞らせたりしてしまうことになりかねない、悪玉菌の発する有毒なガス。

適度な炭水化物を摂ることが、明日の美腸への一歩なのです。

また、脳の唯一のエネルギー源は糖質で、脂肪をエネルギーとして利用することができません。

ごはんの量を減らして糖質の摂取量が不足してくると、脳は非常食として肝臓や筋肉に蓄えておいたグリコーゲン(※)を消費します。

「お米抜きダイエット」を続けていくと、やがて非常食であるグリコーゲンは尽きてなくなってしまいます。そうなると、どうなるのでしょうか?

なんと、脳は糖質を確保するために、筋肉を分解して消費し始めるのです。

そのため、本来減らしたいはずの脂肪には手がつけられず、筋肉が減っていくといわれています。

筋肉が減ると基礎代謝は低下してしまいます。そう、基礎代謝が落ちるということは「太りやすい体」になっていくのです。

ダイエットは本来、健康な体作りを行うことだったはずです。しかし、現在言われているダイエットは、痩せることだけ。

痩せればそれで良しとなりがちですが、ごはんをきちんと食べることこそが、まずは健康的で痩せやすい体づくりの基本なのではないでしょうか。


※グリコーゲンとは:
グルコース(ぶどう糖)。動物の肝臓・筋肉に多く含まれ、分解されてぶどう糖となり、筋肉その他の組織のエネルギー源となります。

【お米は太る?】同じ炭水化物ならごはんを!

パン、麺類、ごはんでは、ごはんの方がたくさん食べられるというのをご存じでしょうか?

糖尿病の食事療法で用いられる「食品交換表」では、主食のグループで「食パン30グラムと、ごはん50グラムを交換することができる」といった具合に、同じカロリーでも量を多く食べられるのです。

満腹感が得やすいごはんを、上手に取り入れてみませんか?

三大栄養素の摂取比率は

「炭水化物:タンパク質:脂質」=「6:2:2」

と言われています。つまり、6割が炭水化物。これは、炭水化物が体にとって大切な役割を果たす栄養だということを示しているのです。

このようなことからも、炭水化物を抜いたダイエットが体に影響を及ぼさないわけがありません。

"エネルギーに変わるごはんやパンなど、主食の炭水化物を抜けば早く痩せるのでは?"

きっと、そんな理由から炭水化物抜きダイエットをする方が増えているはずです。

この方法の大きな落とし穴は、お米を減らしても、食欲としての物足りなさから、おかずを食べ過ぎてしまっている傾向があるということ。

「ごはんの量を減らしているのに思うように痩せない」そんな話を耳にしたことはありませんか?

脂肪分の多いおかずを、知らない間にたくさん食べているかもしれません。意外とノーマークなおかずの内容こそ気にかけていないと、痩せるどころか逆に太ってしまうのです。

【お米は太る?】お米は脂肪になりにくい

最近、ますますダイエットの敵だと見なされがちなお米。本当にそうなのでしょうか。

炭水化物と脂質のエネルギーを比較してみると、炭水化物は1gあたり4kcal、脂肪は1gあたり9kcalと半分以下です。

さらに、お米をおすすめしたい理由はまだあります。

消化吸収が緩やかなため腹持ちが良く、インシュリンの分泌を促進しにくく、脂肪がつきにくいのです。

ちなみに、脳は安静にしていても1日120g、1時間に5gものブドウ糖を消費するとされています。これを聞くと、どれだけちゃんとしたエネルギーが必要かがわかりますね。

またお米は粒状のため、食事の際には噛まなければいけません。よく噛むことで満腹中枢が刺激され、食べすぎを防ぐ効果もあります。

「お米は太るのか?」という疑問と合わせて、炭水化物の知識について解説しました。

最近話題になっている「炭水化物抜き」や「糖質オフダイエット」も、度を過ぎると体に悪影響を及ぼすこともあります。

話題のダイエットや健康法は、自己流ではなく、一度きちんと専門家の説明を受け、正しい知識をもって行うことをおすすめします。