〈薬膳から見る〉水分の代謝トラブル①女性の多くが経験しているむくみ
立ち仕事の方、座り仕事の方に関わらず、多くの方が悩まされる「むくみ」は、水の代謝トラブルの特徴と考えられます。
靴がきつい、靴下の跡が消えないなど、むくみの多くは下半身に起こり、朝とはまるで違う脚のラインになっていることも、あるのではないでしょうか。
むくみは、体に余分な水分がたまっている状態です。余分な水分は、「水毒」と呼ばれるほど悪いものと考えられています。では、なぜむくみが起こるのでしょうか?
〈薬膳から見る〉水分の代謝トラブル②むくみの原因
水は、体をくまなく巡り、各組織を潤したり、冷やしたりする働きがあります。水を体中に巡らせるには、「気」=エネルギーが必要です。
気が十分にあれば、余分な水分も排出することができます。しかし、気が不足すると水を体中に巡らせることができなくなり、滞った状態=むくみとなります。
気の不足以外でも、水分の取りすぎ、湿気の多い季節、天気により、むくみが起こることがあります。
むくみ以外では、水分を取った後にお腹がちゃぽちゃぽしているような感じがする、吐き気を伴う重だるい頭痛がする、なども水毒と考えらます。
〈薬膳から見る〉水分の代謝トラブル③オススメ食材
先ほど、水を体に巡らせるには気が必要、とお伝えしました。
水の代謝トラブルを改善するには、気を補う+利水する(余分な水を排出させる)という2つの働きが必要です。利水(余分な水を排出させる)の食材だけでなく、流す力も足す、というイメージです。
《気を補う食材》芋類、かぼちゃ、あわ、鶏肉、豆類、なつめ、しいたけ、長芋、グリンピース、生姜、シナモンなど
《利水の食材》とうもろこしのひげ、小豆、ハトムギ、冬瓜、緑豆もやし、緑豆はるさめ、きゅうり、白菜など
どちらの食材も、バランスよく摂ることがおすすめです。
〈薬膳から見る〉水分の代謝トラブル④普段から気をつけるポイント
日頃から水の代謝を高めるには、先ほどご紹介した食材を日常的に取ることも大切です。加えて、冷えることで水は流れにくくなりますので、体を温めることが大切です。
また、薬膳から見て、水の代謝を阻害する食材としては、スイーツ、お酒、乳製品があげられます。
摂りすぎることで消化の働きを弱めたり、余分な水分を生みやすく、排出の作用を滞らせて不調を生む、と言われています。
日常的にスイーツやお酒などを摂る習慣がある方は、以前ご紹介したハトムギと小豆のおかゆを、リセット食として召し上がってはいかがでしょうか。
薬膳から見る、水分の代謝トラブルの改善策についてご紹介しました。私の場合、薬膳を始めてから、むくみだけなく、お腹になんだか水が溜まっている様な気がする症状も、水の代謝トラブルなのだと気がつきました。
ちょっとした不調を食材で解決できるのが、薬膳のいいところです。少しずつ実践することで体が変わってきますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
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