【リアル給与明細】30歳、医療従事者の場合
プロフィール
30歳、女性
医療従事者
▼現状
医療従事者1年目。対象者の心身に関わる相談業務。
労働時間は月160時間、残業は月5時間程度。
ボーナスは不明。
【相談内容】お給料の上り幅が不透明で、先行きがわからず不安です。
解説するのは……
◆松田亮太
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務中。
まずはお勤め先の給与規定の確認を
相談者さんは転職後、お給料をある程度もらえているようですが、今後の上り幅が不透明で先行きが不安なのですね。
ほとんどのお勤め先には給与規定が作成されていますから、そこで昇給に関する規定を確認してみましょう。
問題なのは「給与規定がない」「役職が新設のもののため未定」など、昇給に関して全くわからない場合です。
不安の正体を見極めることも大切
昇給に関して全く情報がない場合、先行きがわからないため不安になるのはよくわかります。
しかし、もし相談者さんの根底にある不安が「将来生活できなくなったらどうしよう」だった場合、昇給が明確になったとしても不安がなくならないかもしれません。
そうであれば、将来生活できる見通しが立てば、相談者さんの不安は少なからず和らぐはずです。
将来の見通しを立てるためにはライフプラン作成を
先行きの不安を解消するためには、ライフプランを作成して将来を見据えるほかありません。
ライフプランとは、文字通り人生設計のこと。
収入と支出のバランスを確認できるため、事前に対策を講じられますよ。
ライフプランは、ファイナンシャルプランナー事務所や生命保険会社及び代理店などで取り扱っています。
生命保険会社や代理店であれば無料でライフプランを作成してくれるところが多いため、利用してみましょう。
自分でライフプランを作成する方法
ライフプランを作成する時間がない場合や、保険の営業を受けたくない場合は、以下の簡単な手順で全体的な収支のバランスだけでも確認しましょう。
- 65歳までに予定しているイベントや出来事を洗い出し、日々の生活費も含めて必要な資金の合計額(A)を算出する。
- 65歳までに想定される収入の合計額(B)を算出する。(昇給が不透明な場合は、一旦は現時点の収入もしくは低めの昇給で算出)
- (B)から(A)を差し引く。
3で算出した金額がプラスである場合は65歳までの収支は黒字であり、その金額と退職金の合計額が65歳時点での預貯金額の目安となります。
金額がマイナスであった場合は65歳までの収支は赤字であるため、対策を立てなければなりません。
ライフプランがマイナスの場合の対策
作成したライフプランで預貯金がマイナスとなる場合の対策は、大きく2つあります。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
収入は、お仕事を頑張って給料を増やすほか、副業や投資などの金融所得で増やせます。
一方で支出は、将来の計画を一部断念するほか、実施時期の延長や生活費の見直しなどで減らすことが可能です。
ライフプランは将来の目安のため、その通りになるとは限りません。
それでも無計画で過ごすよりも、見通しを立てて対策を講じるほうがはるかに安心できるはずです。
まずはライフプランを立ててくださいね。
まとめ
・昇給が不透明であることによる不安を解消するためには、ライフプランの作成が有効。
・ライフプランで収支がマイナスの場合は今から対策を。
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